受け入れ現場で活かす理解と配慮
タイの朝は、キッチンではなく「屋台」から始まります。
通勤や通学の途中、人々は立ち寄った屋台でおかゆを食べたり、焼き立ての串焼きを買い求めたりして、一日のエネルギーを補給します。
タイでは外食や屋台での購入が特別ではなく、「暮らしの一部」として深く根付いています。
日本で働くタイ人スタッフの行動パターンや食習慣を理解することは、社内でのスムーズなコミュニケーションや丁寧な生活支援を行う上でとても大切です。今回は、タイ人の屋台文化や日常食、行事食を通して、受け入れ企業が知っておきたい多文化理解の視点を解説します。
屋台と家族が育むタイの日常食・行事食
まずは、タイ人スタッフの背景にある代表的な日常の食文化をご紹介します。
1.屋台で楽しむ朝のごはん(ジョーク・ムーピン)
タイでは朝食を屋台で買って食べることがごく一般的です。砕いたお米を煮込んだ優しい味のおかゆ「ジョーク」や、甘辛い豚の炭火焼き串「ムーピン」ともち米のセットは、手軽で人気の朝食スタイルです。
ジョーク
ムーピン
2.子どもから大人まで親しむスナック(パートンコー・ナームタウフー)
甘くない揚げパン「パートンコー」を、練乳やハーブで色付けされた緑色のクリーム、温かい豆乳「ナーム・タウフー」につけて楽しむ文化もあります。
パートンコー
ナーム・タウフー
3.家族の味・タイ風オムレツ「カイチアオ」
家庭料理の代表格が、たっぷりめの油で揚げ焼きにするオムレツ「カイチアオ」です。ネギや豚ひき肉などを入れ、外はサクサク、中はふんわりとした食感でご飯が進む一品です。
カイチアオ
4.南国フルーツと鮮やかなスイーツ(カオニヤオ・マムアン)
タイの人々は甘いものが大好きで、マンゴーにもち米とココナッツミルクを添えた「カオニヤオ・マムアン」や、フルーツジュース、彩り豊かな豆菓子「ルーク・チュップ」などを日常的に楽しみます。
カオニヤオ・マムアン
ルーク・チュップ
5.伝統的な新年の行事食「カオチェー」
タイの旧正月・水かけ祭り(ソンクラーン/4月)の時期には、
ジャスミンの花で香りをつけた冷やし水をご飯に注いで食べる宮廷料理「カオチェー」を味わい、季節の節目を祝う習慣があります。
カオチェ―
タイ人スタッフの受け入れ現場で活かせる視点と配慮
こうしたライフスタイルや習慣を理解しておくことで、日常の現場で温かい配慮や声かけを行うことができます。
・出勤前の朝食習慣や休憩時間の配慮
自炊よりも「手軽に外で買って食べる」習慣に慣れているタイ人スタッフにとって、日本のコンビニやスーパーの惣菜・パン類は心強い味方です。近くの買い出しスポットを教えてあげたり、休憩室に温かい豆乳や甘い飲み物、手軽に食べられる環境を整えたりすると喜ばれます。
・母国の大型祝日(ソンクラーンなど)への関心と休暇配慮
4月の「ソンクラーン(旧正月)」は、タイ人スタッフにとって一年で最も重要な時期です。この時期の有給取得や帰省の相談に柔軟に応じる姿勢を示したり、「カオチェ―食べたことある?」「ソンクラーンはどう過ごすの?」と声をかけたりすることが、会社への信頼感に繋がります。
まとめ:日々の暮らしを理解し、安心できる環境づくりへ
屋台文化から家庭料理、季節の行事食まで、タイの食文化は人と人との繋がりや暮らしの楽しさと深く結びついています。
外国人採用や特定技能での受け入れを進める企業様におかれましては、こうしたライフスタイルや文化的な背景を正しく理解し、温かいコミュニケーションと丁寧な生活支援を行っていく環境を整えていきましょう。
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