海外の学校生活の始まり方
日本では4月になると、新しい制服やランドセルに身を包んだ子どもたちが入学式を迎えます。
保護者も参加し、学校生活の始まりを祝う光景は春の風物詩のひとつです。
一方、海外では日本のような入学式を行わない国も多く、学校生活の始まり方や節目の祝い方には大きな違いがあります。
今回は、海外の学校制度や行事を通して、日本との違いを見ていきます。
海外の小学校や中学校に入学式はあるの?
日本では、幼稚園から高校まで進学のたびに入学式と卒業式が行われます。
小学校6年、中学校3年、高校3年という学びの節目ごとに式典があり、そのたびに成長を実感する機会になっています。
一方、海外では日本のように大規模な入学式を行わない国が多く見られます。たとえばアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダでは、新学期初日にクラス分けの確認や学校生活についての説明が行われ、そのまま授業へ入るケースが一般的です。
学校によっては全校集会のような時間が設けられることもありますが、日本のように保護者が正装して参加する式典はあまり見られません。比較的にシンプルに新しい学校生活が始まるのが特徴です。
また、小学校の卒業式時にも日本ほど大きな式はなく、学期末の締めくくりとして簡単なセレモニーを行う程度にとどまることが多いようです。
海外では一貫した学校制度が多い
海外では、日本のように小学校・中学校・高校ごとに明確な区切りがあるとは限らず、長い期間をひとつの流れとして学ぶ教育制度が一般的な国もあります。私立校では、幼少期から高校卒業まで同じ学校で学び続けるケースも珍しくありません。
たとえばオーストラリアでは、州によって制度に違いはありますが、ニューサウスウェールズ州では5歳から始まるPrep Yearのあと、Year1〜6がPrimary School、Year7〜10がSecondary Schoolにあたり、ここまでが義務教育です。さらにYear11・12で高校課程を修了します。
小学校から中学校へ段階は移りますが、日本のような「入学」という感覚よりも、同じ教育の流れの中で次の学年へ進むという意識が強いといえます。
その一方で、学びの終わりとなる節目はとても華やかに祝われます。オーストラリアではYear10やYear12の修了時に学校主催のフォーマルパーティーが開かれ、生徒たちはドレスやタキシードで参加します。
また、アメリカやカナダでは、高校卒業を前に「プロム」と呼ばれるダンスパーティーが行われることで知られています。映画やドラマで見る華やかな場面を思い浮かべる人も多いでしょう。
海外では入学時の式典は比較的簡素でも、卒業という人生の区切りはしっかり祝う――そんな文化の違いが見えてきます。
国ごとに異なる年度の始まりと学校生活のスタイル
日本では4月に新年度が始まりますが、海外では学年の開始時期や休暇の取り方が国によって異なります。たとえばアメリカ、カナダ、イギリスでは9月スタートが一般的で、オーストラリアは南半球のため1月末から新学年が始まります。
学期の数も異なり、アメリカとイギリスは3学期制、カナダは2学期制、オーストラリアは4学期制が主流です。休暇も春休み、夏休み、クリスマス休暇などがありますが、時期は国や地域によってさまざまです。
通学スタイルにも違いがあり、イギリスやオーストラリアでは小学校から制服を着る学校が多い一方、カナダでは私服通学が一般的です。
また、多文化社会の国では民族衣装で登校する日やハロウィンの仮装など、文化を共有する行事も身近です。日本のような大規模な学校行事は少ないものの、保護者がボランティアとして参加しながら、日常の中で小さなイベントが数多く行われています。
まとめ
国によって学校制度や行事の形はさまざまですが、それぞれの国に合った学びのスタイルや文化が根づいています。
日本では入学という「始まり」を大切にする一方、海外では卒業という「節目」をより華やかに祝う傾向も見られます。
学校生活の違いを知ることで、普段あたりまえに感じている日本の教育文化の特徴も改めて見えてきます。