インドネシアの食文化 Part1

食文化から見えるインドネシアの価値観

日本と同じアジアに位置しながら、インドネシアの食文化は日本と大きく変わります。

スパイスの香りが立ち上るインドネシア料理には、歴史、宗教、そして人々の暮らしがぎゅっと詰まっています。

食を入り口に、インドネシアの文化をのぞいてみましょう!

 

 

 

欠かせない食材は?

インドネシア料理に欠かせない調味料が、「ケチャップマニス」と「サンバル」です!

ケチャップマニスとは甘くとろりとしたしょうゆのような調味料で、ナシゴレンやミーゴレンに独特のコクと甘みを加えます。

一方、サンバルは辛味を中心に甘みや旨みもある調味料で、料理に少しずつ混ぜながら好みの味に調整して食べます。

この2つの調味料は、甘さと辛さを自分好みに組み合わせて楽しむ、インドネシアならではの食文化を象徴しています!

 

島や民族ごとに郷土料理がある

インドネシアは多民族国家で、島や民族ごとに特色ある郷土料理があります!

代表的な料理だけではなく、各地域には独自の食文化が根付いています。

西スマトラ島のパダン料理は香辛料を使った辛い味付けが特徴で、「ルンダン」が有名です。

ジャワ島では甘めのジャワ料理とあっさりしたスンダ料理があり、バリ島では魚料理や豚料理など、塩味と辛さの強い料理が親しまれています。

 

インドネシアの伝統料理

インドネシア発祥の大豆を発酵させたブロック状の伝統食品「テンペ」は、栄養価が高く肉に近い食感を持つため、古くから重要なたんぱく源として親しまれてきました。納豆とは違いにおいや粘り気が少ないのが特徴です。

炒め物のテンペゴレンをはじめ、肉の代わりとしてさまざまな料理に使われています!

 

食事マナー

食事の際には右手を使うことが基本とされています!

左手は清潔でないと考えられているため、ご飯を食べるときだけでなく、物の受け渡しや支払いの場面でも右手を使うのが礼儀です。

食卓には指先を洗うための水を入れた小さな容器が用意されることがあり、指で料理をすくうようにして食べます。

また、お皿を持ち上げて食べることはあまり好まれておらず、大皿や葉に盛り付けられた料理を囲み、家族や仲間と分け合うこともあります。

現在では、スプーンやフォークを使うことが一般的ですが、右手を使うという習慣は今も大切にされています!

 

インドネシアの主食

インドネシアでは、お米は食事に欠かせない主食で、日本の米に近いジャバニカ米や細長いインディカ米が広く食べられています。

多くの地域では稲作が行われ、炊いたご飯をおかずと一緒に食べる習慣も日本とよく似ています。

また、米以外にも麺類やいも類、サゴヤシから作るサゴでんぷんなどが、地域によって主食として利用されています!